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シクロデキストリンを基盤とした先進的創薬を推進する「Beren Therapeutics P.B.C.」への出資について

2025

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10

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07

シクロデキストリンを基盤とした先進的創薬を推進する「Beren Therapeutics P.B.C.」への出資について

JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社が運営する、JICベンチャー・グロース・ファンド2号投資事業有限責任組合はBeren Therapeutics P.B.C.(本社:アメリカ、CEO:Jason Camm / 以下、Beren Therapeutics)への出資を実行したことをお知らせいたします。

Beren Therapeuticsは、CEOであるJason Cammにより共同創業され、子会社Mandosとともに事業を展開しています。同社は、環状構造を有するオリゴ糖であるシクロデキストリンの特性を活用し、病原性化合物を選択的に取り込み除去するシクロデキストリン創薬パイプラインを開発しています。Beren Therapeuticsが最初に標的とするのは、幅広い疾患に病因的に関与する細胞内コレステロールの異常蓄積です。リード候補はMandosによって開発が進められており、同社は最近、米国神経学会において、乳児発症型ニーマン・ピック病C型(NPC)の治療における治験薬adrabetadexの大幅な生存期間延長効果を示すデータを発表しました*。その他のパイプラインについては、後日公開される予定です。パブリック・ベネフィット・コーポレーションとして、PMDAを含む世界各国の規制当局と連携し、患者が同社の治療法を利用できるようにすることは、同社の使命の根幹をなすものです。

今回の投資を通じ、VGIは海外スタートアップの日本における初期開発を支援し、日本が抱える「ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス**」の解消に貢献してまいります。さらにBeren Therapeuticsは、2025年に設立した子会社ベレンセラピューティクス株式会社を拠点とし、日本のアカデミアや製薬企業との共同研究を推進する予定です。VGIと緊密に連携し、日本が世界をリードするシクロデキストリン分野の人材・研究者の知見を活かしながら、日本での創薬研究を拡大し、同社のパイプラインの拡充を図ることを期待されています。これらの取り組みにより、世界的に競争力のある創薬人材の育成と、日本の創薬エコシステムの国際的な接続を目指します。

*免責事項:adrabetadexは現時点において、FDAを含むいかなる規制当局からも承認を受けておりません。

**「ドラッグ・ラグ」とは、海外で承認され使用されている医薬品が、日本で承認・使用できるようになるまでの時間差があること。一方、「ドラッグ・ロス」とは、海外では使われている医薬品が、日本では開発すら行われていないために、日本国内で使用できないこと。

記載されている情報は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

本件に関するお問い合わせ先

JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社

E-mail: info@j-vgi.co.jp